200字で書評

読んだ本の内容を忘れないために書いてます

トッカイ バブルの怪人を追いつめた男たち

バブル期に設立された住宅金融専門会社が焦げ付かせた貸金債権を回収するために集められた人々を描いた作品である。作中に登場する悪質な債務者たちのほとんどが関西圏出身で、コテコテの関西弁で話しているのを読むと、関西人としてはちょっと胸が痛かった。一読すると、債務者達が「悪」として描かれている印象を受けるが、事実は決してそうではない。無謀な貸付を続けた住宅金融専門会社や後ろ盾の金融機関にも責任はあるはずである。(203文字)